今までの一言(2012年)
降臨節第1主日(12月2日)から新しい年が始まっているわけですが、今月はいろいろなイベントが重なり、一年で最も忙しい時間が続きます。聖路加では新しいチャペル委員を決めるための選挙が始まります。クリスマスツリーの搬入や飾りつけ、ポインセチアとリースの搬入、小児科、ボランティア、病院職員、看護大学などのクリスマス会がそれぞれ予定されています。24日のイブにはロビーの椅子準備、音響・映像設備の準備、など細かい作業が目白おしです。聖歌隊も20日の病院職員クリスマス礼拝での奉仕のあとは、イブ3時半からのキャロル奉唱に始まり、4時、7時の礼拝、8時の病棟キャロリング、10時半からの天使ミサと予定がぎっしりです。 |
今月の2日、レクイエム奉唱は無事に終わりました。今年は120名の逝去された方々の名前をケビン司祭が読み上げ、その魂の平安を祈り、ケルビーニを歌いました。チャペルには200名以上の方が様々な思いを胸に集まり3階席まで埋まりました。20名の聖ルカ聖歌隊と30名のフェスティバルクワイヤーが一生懸命に声を出しました。来年も同じ諸魂日(11月2日)にブラームスのレクイエムを奉唱する予定です。私たちは4曲のレクイエム(ケルビーニ、ブラームス、フォーレ、モーツアルト)を順番に毎年歌っていますが、ブラームスはその中でも大変難しい曲です。 |
聖歌隊は先月の30日の日曜日、文京区千石にある東京諸聖徒教会を訪問し、礼拝奉仕と会衆との交わりを行いました。礼拝後に数曲歌い、愛餐会では全員で東日本大震災の復興支援ソングとして知られる「花は咲く」を歌いました。私たちは主を賛美する歌を原語で歌うことが多いですが、時には日本語で意味を感じながら感情をこめて歌う世俗曲もいいなあと思いました。そういう歌にも常に主はおられることを感じました。これからも機会がありましたら、他の教会を訪問して交流をはかりたいと思います。さて、聖歌隊は現在11月2日の諸魂日に歌うケルビーニのレクイエムを毎週金曜日に練習しています。聖歌隊が諸魂日にレクイエムを歌うようになったのは1971年、それから10回目のケルビーニのレクイエム奉唱になります。 |
聖歌隊の夏合宿が8月24日から27日まで軽井沢で行われました。今年で46回目の合宿です。参加者がいろんな理由で少なくなり、近年にない少人数の合宿でした。ケビン司祭の初めての参加に加え、ショー記念礼拝堂での結婚式参列など、まあ、少ない人数でよくやったものです。日曜日のショー記念礼拝堂でのミニコンサートの出来はどうかと言いますと、各パート人数が少ない=各人の声が目立つ=個性的な発声が際立つ=間違いが許されない=緊張する、といった具合でしょうか。毎年のことですが、アンコール曲に宗教曲とは異なる世俗曲を1曲選んでおり、今年は武満徹作曲の「小さな空」に挑戦しました。伴奏なしのとても難しい曲でした。しかし、どの曲も合宿初日から全員で作りこんだという実感が持てたのではないでしょうか。 |
今年も聖歌隊の夏合宿が軽井沢で行われます。聖歌隊の軽井沢での合宿は1967年(昭和42年)が1回目でした。今年の合宿で軽井沢での合宿は46回目を迎えます。(途中で清里での合宿が一度ありました。)夏の合宿は聖路加聖歌隊の大変重要な行事として毎年企画実行されています。合宿は毎日の3回の礼拝(早祷、晩祷、終祷)を守りながら、合宿の最後を締めくくる形の教会での奉仕およびミニコンサートのために選ばれた数曲のアンセムを中心に、日頃の練習不足を軽井沢の地で補うことが主な目的です。今年のコンサートのポスターをご覧ください。アンセムは英国・チューダー朝からエリザベス朝にかけての時代の作曲家のものが選ばれました。コンサートは、10時の礼拝に引き続き行います。 |
2008年の夏、聖歌隊の文集「Cantate Domino」を創刊してから2年おきに発行しています。私たち聖歌隊は月に2回の礼拝奉仕のため、練習を含めて最低でも月に4回集まります。何らかの事情で練習に出ることの出来ない隊員もいますので、顔を合わせる機会はとても少ないのです。練習が終わった後、集まって食事をすることはありますが、全員というわけにはいきません。隊員それぞれの理由で、聖歌隊隊員としての関わりはどうしても礼拝奉仕の時間だけということになってしまいます。それでもいいのかもしれませんが、より良い奉唱を目指すのであれば、お互いの声だけではなく、今思っていることや、考えていること、悩んでいることや、楽しんでいることなど、歌っている心の中をちょっと知ることも大切ではないでしょうか?私たちは声をだしている楽器ではありません。必要に応じて集められて歌だけを歌う集団でもありません。奉唱する神の家族でありたいと思います。家族の会話は必要なんです。 |
聖歌隊は先月、長野県の小布施にある新生病院を訪問し、病院の4階病棟でミニコンサートを開きました。小布施は新幹線の長野駅から長野電鉄に乗り換えて30分位の所にある、栗菓子で有名な観光地でもあります。新生病院は駅から徒歩15分の場所にあり、広い敷地の中に155床をかかえる総合病院です。土曜日の午後、車椅子の患者さんやベッドで寝たきりの患者さん、付き添いの方々など20人くらいの方々がコンサートを聴きに集まってくれました。プログラムはこちらです。「皆で歌おう」のコーナーでは日本の童謡などを一緒に歌いました。天気も良く暖かい環境で患者さんたちも喜んでくれたのではと思っています。Tシャツを統一して気合を入れて歌った女声たちの写真をアップしておきます。翌日は、病院の敷地内にある新生礼拝堂で礼拝奉仕させていただき、石田執事による分餐式にあずかり、礼拝終了後、会衆の方々とお茶をいただき楽しい時を過ごしました。 |
昨年末から聖歌隊の年史を作成しています。聖路加国際病院の歴史と重ね合わせながら、病院の80年史や古いチャペルニュースなどから、現在の聖歌隊がどのように育ってきたのかを記録しています。全部をご紹介は出来ませんが、主だった出来事だけを下記に抜粋しました。
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5月の第2週に歌う予定のアンセム「Haec dies」には、とても苦い思い出があります。ウイリアム・バードが作曲したこの小曲はソプラノとテナーが1と2に分かれ、アルトとベースを加えた6つのパートで歌います。「この日こそ主の御業の日」という歌詞のように、主のご復活を祝うテンポの良い2分の2の曲で、途中から4分の3に変わり、最後はまた2分の2のアレルヤで終わる曲です。 |
私たちの聖歌隊の男声は男性会という名前で定期的に小旅行を楽しんでいます。過去には箱根、千葉白浜、熱海、日光、鬼怒川、そして韓国まで足を伸ばしたこともあります。ご馳走を食べに集まることもあります。先日は大斎節前謝肉ディナーという名目で銀座に羊肉(ジンギスカン)を食べにいきました。ラム肉がとてもおいしく、全員満足の夕食でした。よく飲み、よく食べ、よく語らい、よく笑い、健康的な時間を過ごしました。聖歌隊というと若干固いイメージがありますが、中身は、もうリタイアした人、もしくはリタイア寸前のおじさん達で宗教音楽が好きな人の集まりです。どういうわけか、カラオケには行きません。いまどきの流行曲は多分誰も知らないし、歌えないでしょうね。次の男性会の企画、楽しみです。 |
先月の22日、礼拝後、聖歌隊総会が開かれました。昨年の活動の振り返りや、各委員からの報告のあと隊長から今年1年の奉唱予定の曲が発表されました。今年は聖ルカ礼拝堂で22回の主日礼拝での奉仕が予定されています。22曲のアンセムは1曲を除いて今まで経験してきた曲ですが、練習不足で満足に仕上がらなかった曲も数曲あります。今年はそういうことが無いように、丁寧な練習を繰り返さなければなりません。現在、隊員数は29名(ソプラノ14、アルト7、テナー3、ベース5)。男声平均年齢66.8歳、老骨に鞭打ってがんばります。 |
新しい年になり、聖歌隊としての明るい将来が見えてきたかと言うと、実は課題がたくさんの今年になりそうです。それも音楽的な課題よりは、聖歌隊としての運営課題の方が多く、皆で知恵を出し合って前進していくしかありません。現状維持が精一杯では、明るい未来にはいつまでも手が届きません。常により良い奉仕を、そのための具体的手段を求めていくことになるでしょう。今年、聖歌隊は22回の聖ルカ礼拝堂での主日礼拝奉仕を予定しています。その他、春夏の合宿、11月のレクイエム奉唱、他教会訪問なども予定されています。聖歌隊は単なる宗教音楽合唱団ではないということを、どのように表現していくか、難しい1年になりそうです。主の導きがありますように。 |