今までの一言(2016年)

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Upload on Dec.2,2016
今月24日はイブ礼拝やキャロリングが行われます。午後3時半からの聖歌隊プロセッションに始まる「キャロル奉唱」 に引き続き、午後4時からはイブ礼拝Tとして「クリスマス唱詠晩祷」が行われます。信者の方々以外にも、多くの会衆がチャペルを埋め尽くし、 毎年あっという間にチャペル2階席(本当は3階席なんですが)までもが満員になってしまいます。この唱詠晩祷では聖公会の宝ともいえるアングリカンチャント を3つ詠いますが、通常の晩祷で使われる「マリヤの賛歌、シメオンの賛歌」以外に「詩編第85編」を詠います。現在の聖公会祈祷書の年間聖書日課・詩編 の表によりますと、降誕日前夕に使用される詩編は「89編」となっていますが、聖路加では前の祈祷書(文語)で決められていた「85編」をずっと 使用しています。
キャロリングや深夜礼拝(天使ミサ)などについては 「聖歌隊の歴史」として別のページで説明していますので、ぜひご覧ください。

Upload on Nov.1,2016
1936年に現在のチャペルが聖別され、竹田真二司祭により礼拝が守られてきました。 1945年、第二次世界大戦の終戦により病院が米軍により接収され、チャペルには「Tokyo Army Hospital Choir」 という名前の聖歌隊が存在しました。当時の資料にはヘンデルのメサイアを歌ったなどの記録が残されています。 米軍陸軍第42病院という名前にもかかわらず、チャプレン以外の聖歌隊メンバーは全員が日本人の名前です。 どのような奉仕活動をしていたかは不明ですが、1956年のイースター礼拝式文には、「Tokyo Army Hospital Choir」 の隊長の名前がありますので、接収解除までの12年間、その聖歌隊がチャペルで活動していたと思われます。
さて、現在の 「St. Luke's Chapel Choir」の創立は1965年となっています。関名誉隊長がチャペルニュースに「毎週金曜日にべストリーで 練習している」と書かれたのが1965年であることが理由です。ところがとんでもない資料がチャペルべストリーの奥から 発見されました。竹田司祭所有の古い変色した楽譜です。 その楽譜の最終ページにはこう書かれています。 何と、1953年に「St. Luke's Chapel Choir」という名前が使われているのです。 1953年と言えば本館建物接収解除の3年前、関名誉隊長も井原司祭も東京教区聖歌隊も聖路加にはいなかったころです。 ますます分からなくなってきました。Tokyo Armyの別名ということなら説明はつきますけど、不思議ですね。

Upload on Oct.5,2016
聖歌隊のアルトでオルガニストでもあった関敦子さん(愛称=あっちゃん)が 10月2日の午後、天に召されました。昨年から癌と戦いながら、辛い治療にもかかわらず、 今年の夏の合宿にも参加し、コンサートのオルガン伴奏で聖歌を弾きましたが、それが最後の聖歌隊員としての奉仕でした。46歳という若さで召されたことに隊員一同悲しみを隠せません。 天国には井原司祭、父親でもある関隊長、玉木君などが出迎えたことと思います。彼女の魂の平安を祈るばかりです。このページの下の録音のうち、聖歌2曲は彼女の伴奏、 そして2004年の「Thou visitest the earth」は5年前に亡くなった関名誉隊長のソロで彼女の伴奏です。ソロをひきたてる伴奏はひかえめな彼女の特徴でもありました。葬儀では彼女の愛唱聖歌444番、512番、521番と好きだった BortnianskyのCherubim songを聖歌隊は歌いました。しばらくのお別れです。またお会いしましょう。

Upload on Sep.3,2016
今年の軽井沢は雨の合宿となりました。例年、朝夕に少し雨が降ることはありますが、今年のように合宿期間中、 降り続いていたのは記憶にありません。雨のせいか、喉の調子がいいという隊員も数名いましたが、ほとんどが高齢化している隊員には少々辛い 軽井沢でした。食事後のテーブルマスターが伝達事項の後、「薬を飲むのを忘れないように」と言ってくれたので、数名は持ち物から自分の薬を 出して高血圧やらコレステロールやらの薬を忘れずに飲むことができました。今年のコンサートは最後のアンコールにヴェルディのナブッコからの 合唱をイタリア語で挑戦しましたが、楽譜から目を離すにいたらず、大苦労した隊員も多かったようです。聖歌隊では日本語、英語、ラテン語、 フランス語、イタリア語の曲を歌っていることになります。発音を含め、その歌詞の意味を理解するのが大変です。聖公会神学院の学生である 荻原君や関敦子さんのお兄さんが合宿に参加し、聖歌隊OGの堀越さん、小見さん、大八木さんなどがコンサートを聞きに駆けつけてくれました。 4泊5日の合宿が終わり、聖歌隊はレクイエム奉唱、クリスマスとイベントが続きます。

Upload on Aug.1,2016
8月に入り、軽井沢での夏季合宿に関する仕事が多くなります。まずは合宿参加者数とその内容の把握です。 企画委員は宿泊の部屋割りや皿洗い、掃除などの当番を決め、練習などのスケジュールを考え、合宿の栞を作成します。最終日の打ち上げパーティの余興を考えるのも企画委員の仕事です。 聖ルカハウスは合宿期間(25日〜29日)貸切で使用しますので、トイレや台所で使用するタオル類を今年は隊員から調達しました。 半年前に軽井沢聖ルカハウスやリトリートセンターを仮予約しましたが、その宿泊費の支払い額を確定し、合宿の全費用を分解して各隊員に請求するのは財務委員の仕事です。 参加人数によってコックさんにお願いする毎食の提供数が確定します。コックさんは栄養を考えて献立を作成し、それらを食事材料に分解します。 そのお買い物もかなり大変な作業です。軽井沢の現地で調達するものもありますが、ほとんどの食事材料は調味料にいたるまで、コックさんの指示に従い東京で購入します。 他方、日曜日の礼拝後にショー記念礼拝堂で行われるミニコンサート曲目も、毎年隊長が頭をひねって考えます。そのプログラムの作成やポスターの作成も必要です。 使用する楽譜類も印刷しなければなりません。そうこうしているうちに9月からは11月に行われるレクイエム奉唱の練習が始まりますので、フェスティバルの方々に 案内はがきも投函しなければなりません。暑い中、毎日やることが多く、体調を崩すわけにもいきませんね。

Upload on Jul.7,2016
来月は聖歌隊の夏季合宿が軽井沢で行われます。今年は合宿50回目という節目の年で、例年のごとく8月28日の第4日曜日に軽井沢ショー記念礼拝堂で礼拝奉仕およびミニコンサートを予定しております。しかし軽井沢の夏シーズンが徐々に特別ではなくなっているという「時代の変化」もお伝えしなくてはなりません。旧軽銀座の人の流れは変わらなくても、ショー記念礼拝堂で行われる日曜日の礼拝出席者が年々減少しているという現実です。今までのように夏期を別荘で過ごす信徒の方が、ここ数年で激減していることが最も大きな原因と考えられます。又、地域の方々や観光客たちが、宗教曲(教会音楽)に気軽に触れる機会を増やしていきたいというのも司祭の願いでありますので、毎年、礼拝後に行われる聖歌隊のミニコンサートを、どのように時代に合わせて変化させていくか皆で考えているところです。

Upload on Jun.10,2016
先月末、春のミニ合宿として横浜教区の静岡聖ペテロ教会を訪問しました。前日は焼津のホテルアンビア松風閣に宿泊し、練習をおこないました。全室オーシャンビューの綺麗なホテルでした。日曜日は清水聖ヤコブ教会との合同礼拝ということで、20数名の会衆の方々とともに礼拝を行い、その後ミニコンサートを行いました。アンコール曲を2曲も歌ったのは初めての経験でした。コンサートの後は会衆の方々と愛餐会を行い、話がはずみました。長野司祭、オルガニストの藤原さんには事前の打ち合わせを含め、大変お世話になりました。帰りは駿府城址を散策しながら静岡駅まで歩きました。今回の合宿参加者は23名でした。次は夏の軽井沢合宿です。

Upload on May.3,2016
復活日から40日後を昇天日(Ascension day)と言います。復活日は移動祝日で、今年は3月27日でしたから5月5日が昇天日となります。次の日曜日のアンセムとして、聖歌隊は「昇天日のためのプロパー」を歌います。このアンセムは1960年(昭和35年)に当時、立教大学の理学部助教授だった松平頼暁氏によって作曲されたもので、歌詞は使徒言行録の第1章11節からとられています。テナーのプリセンター(Precentor=儀典長(首席独唱者)が「ガリラヤの・・・」と歌いだし、その部分が5連音符という独特のリズムですので、いつのまにか聖歌隊員の間では「ガリラヤ節」と呼ばれ、愛されるようになりました。多くのアンセムの中で、曲に愛称がついているものはとても少ないのです。この曲を奉唱するたびに、松平先生が自ら聖歌隊席で水平に手を左右に振っていた、あの指揮を思い出します。先生は御年85歳で今も日本現代音楽協会の理事として活躍されています。

Upload on Apr.13,2016
先月は臨床学術センターの竣工式や復活日の礼拝などが続き、忙しくしていましたが、4月に入り、桜に見とれてというわけではありませんが、ホームページの更新をすっかり忘れていました。
さて、5月には3つのプロパーをアンセムとして奉唱する予定です。プロパー(固有文)については過去に何度かご説明してきましたので、それをお読みいただけると幸いです。この文章の下にある「今までの一言」から、プロパーの意味については2003年5月、プロパーの曲目については2008年3月、プロパーの歌詞(出所)については2011年7・8月を読み返していただけるといいと思います。過去に奉唱したプロパーの入祭唱については録音したものを今月のページにアップしておきました。何度聞いても難しい曲ばかりですが、少ない邦人作曲家の宗教曲として、又、聖公会の財産として永く聖路加に残しておきたいと思います。

Upload on Mar.1,2016
今年度は聖ルカ礼拝堂での主日礼拝奉仕を24回予定しています。それ以外にも聖歌隊は外に向かった活動を以下のとおり計画しています。

3月24日:聖路加臨床学術センター落成式
5月28〜29日:春合宿(横浜教区 静岡聖ペテロ教会)
8月26〜29日:夏合宿(中部教区 軽井沢ショー記念礼拝堂)
9月18日:他教会礼拝奉仕(東京教区 小金井聖公会)
11月2日:レクイエム奉唱・ケルビーニ
12月:マリンバとのコンサート・職員クリスマス礼拝


Upload on Feb.5,2016
毎年この時期に聖歌隊の総会が開かれます。総会では昨年度の活動の振り返りや、今年度の礼拝、練習、合宿等の予定、奉唱されるアンセムなどが説明されます。
以下は昨年度活動報告の一部です。

5月30〜31日:春合宿(中部教区 上田聖ミカエル及諸天使教会)
8月21〜24日:夏合宿(中部教区 軽井沢ショー記念礼拝堂)
9月20日:他教会礼拝奉仕(東京教区 聖愛教会)
11月2日:レクイエム奉唱・モーツアルト(聖ルカ礼拝堂)
11月29日:聖歌隊創立50周年 記念晩祷(聖ルカ礼拝堂)
12月6日:聖歌隊とマリンバのミニコンサート(トイスラーホール)
12月15日:聖路加職員クリスマス礼拝(院内ベンジャミンホール)
12月24日:クリスマス礼拝16時・19時・22時半(聖ルカ礼拝堂)

今年もがんばりましょう


Upload on Jan.7,2016
聖路加で「私のリビングウィル」という小冊子を見つけました。リビングウィルとは、「生前に発効される遺書」のことです。外来の待合室に置いてありましたので、誰でも持っていくことができます。副題に「自分らしい最期を迎えるために」となっています。この冊子は自分が病気や事故のために意識や判断能力が障害されて、その回復が見込めない状態になった時、事前に記入しておくことにより、家族や医療者の価値観で治療が決められるのではなく、最期まで自分の価値観が尊重されるというものです。人工呼吸器、心臓マッサージ、高カロリー輸液、胃瘻など、あまり触れたくない言葉の選択にはなりますが、「どのような場合でも、痛みなどの苦痛の緩和は並行して行います」とあります。年の初めにあたり、主の許への自分の道筋をしっかり確認するため、毎年お正月に記入することにしました。
さて、51年目の聖歌隊、全員の力を合わせて、主を賛美しましょう。


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